【開催 2016年9月3日、4日 リーディング公演】

ドイツ同時代演劇リーディングシリーズVISIONEN Vol.7

『いけない、この惑星じゃない!』


稽古風景より

[作・演出]ゲジーネ・シュミット(Gesine Schmidt)
翻訳]岡野彩子(関西大学・京都産業大学非常勤講師)
[共同演出]筒井潤

[出演]
石塚理絵(空き地の会)、FOペレイラ宏一朗(プロトテアトル)、
木全晶子(兵庫県立ピッコロ劇団)、繁澤邦明(劇団うんこなまず)、
森岡拓磨(劇団冷凍うさぎ)

ドイツ人作家ゲジーネ・シュミットは、5人の自閉症&アスペルガー症、その家族にインタビューを繰り返し、彼らの世界を「普通」から「逸脱」した多様な個性として一つの戯曲にしました。「普通」と「逸脱」の定義とは何でしょう? 同作品をdracomリーダーの筒井潤がG・シュミットとのW演出でリーディング公演に仕立てます。上演後はゲジーネ・シュミットさん、翻訳の岡野彩子さん、そしてすばらしいゲストの方々を迎えて座談会を開催します。

【開演日時】2016年9月3日(土)、 4日(日) 両日共 14時
※各公演後に演出家、作家、翻訳家、その他ゲストスピーカーを交えた座談会を開催。
・9/3 ゲスト:山納洋(大阪アーツカウンシル専門委員)、
・9/4 ゲスト:くるみざわしん(劇作家、詩人、精神科医)、高橋恵(劇作家、演出家)

【会場】フラッグスタジオ
(大阪市西区江之子島2-1-37 阿波座ライズタワーズ フラッグ46 1階)

【お問い合わせ】
[dracom制作部] E-mail → info@dracom-pag.org Tel → 090-9629-9214(公演当日のみ)
[大阪ドイツ文化センター・文化部(西村)] miyuki.nishimura@osaka.goethe.org

“Oops, wrong planet!”(『いけない、この惑星じゃない!』)
・・・自閉症やアスペルガー症の人は、この世界をそんな風に感じています。彼らにとって定型発達者の言動は奇異で理解しがたいことばかり。自閉症者が周囲にうまく馴染めず、違和感を感じる情況をOops, wrong planet!症候群と表現します。彼らは医学博士号を取得したり、優れた計算能力で地球上の海水の体積を瞬時に算出してしまうかと思えば、デパートでの試着や同僚との日常会話、あるいは夕食が定刻どおりに始まらないことをひどく難しく感じます。 (初演:2011年、バーゼル劇場)

Gesine Schmidt(ゲジーネ・シュミット)
1966年ケルン生まれ。比較文学、新ドイツ文学、演劇学を大学で学んだ後、ベルリーナー・アンサンブル、マキシム・ゴーリキ劇場、ドイツ座といったベルリンの諸劇場でドラマトゥルクをつとめる。2009年からはフリーのドキュメンタリー劇作家、ラジオドラマ作家としてベルリンを拠点に活動し、数多くの賞を受けている。彼女の「普通と普通ではないこと」をテーマにしたドキュメンタリーフィクション作品は、膨大なリサーチ作業を経て書き上げられる。ドイツとトルコの関係を扱った「愛のラップ(Liebesrap)」(2010)、ロシア系ドイツ人の矛盾に満ちた統合経験「ロシア人が来る!(Die Russen kommen!)」、あるいは 「いけない、この惑星じゃない!(Oops, wrong planet!)」(2011)での自閉症的人間の内的視点といった作品もその例である。映画監督/演出家アンドレス・ファイエルとの共作による舞台作品「キック(Der Kick)」(2005)は、映画にもラジオドラマにもなっている。2015年1月~4月までヴィラ鴨川レジデントとして京都に滞在。

舞台監督:本田夏実(BS-Ⅱ)  制作:石塚理絵、dracom制作部
主催:dracom  企画:大阪ドイツ文化センター  助成:セゾン文化財団

©Goethe-Institut Osaka

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