dracom 祭典2012 『弱法師』
東京大空襲の時に盲目となった5歳の俊徳は、川島夫妻に引き取られ、大事に育てられた。そして15年後、俊徳の実の両親の高安夫妻と川島夫婦が彼の親権をめぐって、家庭裁判所の一室で話し合うが一向にまとまらない。そこへ調停委員の桜間級子が俊徳を連れてくる…
dracomによる祭典2009以来の既製戯曲上演。“ 録音された台詞と俳優の演技のズレ” の演出方法最大限に活かし、セリフの削除や追加といったテキストの編集は行わず、夢か現か定かでない空間と時間を観客と共有し、究極の現在性こそ幽玄に最も近い実質であることを追求。能の「弱法師」、さらに遡ればインドの説話にまで到達するとされる“ 物語自体の歴史 ” が横たわる三島の戯曲と、俳優が台詞を覚え、思い出す瞬間の記録映像から現在の舞台上の表現までの“ 演技生成の時間 ”を、ときにはパラレルに、ときには密接に関係させながら上演は行われた。
dracom祭典2011『 gutter 』
dracom 祭典2010 『 事件母(JIKEN-BO) 』
dracom 祭典2009 『 bloiler’s song 』
dracom 祭典2008 『 ハカラズモ 』
dracom 祭典2007 『 もれうた 』